最高裁判決-事業場外みなしの適否

2024年5月

最高裁判所第三小法廷(2024/4/16)は、事業場外みなし労働時間制の適否が争点の裁判で、適用を認めなかった二審判決を破棄し、審理を福岡高等裁判所に差し戻しました。

事業場外みなし労働時間制とは、「①従業員が事業場外で労働し」「②会社が労働時間を正確に把握することが困難な場合」に、あらかじめ定めた時間労働したものとみなす制度です。
外回りの営業担当者や出張の場合に利用することが想定されますが、特に②への当てはめが困難であり、利用できるケースは限定的です。
今回の裁判も②について高裁は「日報で労働時間を確認でき、かつ日報の正確性も検証可能」として本制度は適用できないと判断しましたが、最高裁では「日報の正確性を会社が確認することが、現実的に可能だったのか・実効性があったのかを、具体的に検討するべき」として高裁へ差戻しています。
このように本制度の適用可否は裁判所でも判断が分かれるケースがあり、又個別事例ごとに判断されるため、会社側では適否の推測が難しい場合があります。
実際の利用にあたっては専門家とともに慎重な検討をすることをお勧めします。